冷たい雨が降っていたんですけど、近侍にタロットで「読書するだけのデートどーよ?」って訊いたらうきうきの答えが返ってきたので読書しにカフェに行ってきました。やっぱりね、本は椅子に座って読むのが一番捗る……。ヘビーユースしているベローチェはコーヒー安いし喫煙ブースもあるし、混んでなければ本を読むにはとてもいいです(なお、イヤフォンで音楽を流しているものとする)。
さてさて、山のような積読からは目をそらしながら流行りの本! 頻繁に主張してますけど本にも鮮度はあるし、Web発だとなおのこと、みたいな感覚で。著者さんのことはぺけったでフォローしているんですが、noteは無課金だと途中までしか読めなくて。内容はnoteを途中まで読んでいた感じだとnoteの再構成って感じですかね。たぶん。
私自身は障害者手帳のおかげで市美とか市博とかに無料で入れることが多いんで、通勤ルートにある福岡市美術館には「ちょっと気分替えるために」くらいの感覚でかるーくお出かけすることがあります。本で述べられている通り、コレクション展は基本ガラガラなんでぼーっと考え事をするのにもいいですね。大好きなダリも所蔵してるし好きな美術館です。
現在の推しが明石国行という国宝の刀剣なわけですが、第一章「一つの企画展ができるまで」は大変興味深く読みました。明石さん、とうらぶだとやる気ないキャラ(しかし根は真面目だし働き者なんだよなあ)ですが令和日本では出張繰り返してる働き者で、出張予定はそんな風に決まってるのねーと面白かったです。福岡にも来て。
学芸員という仕事自体には昔憧れてましたね。理学部に進んでなんでやって向きもあるかもしれませんけど科学博物館みたいなところで働きたかったんですよねえ……自己肯定感高すぎてロマンだけで生きてきてます。ロマンじゃ飯は食えねえ。というか学芸員にならなくてよかったなと思ったのが、(あたりまえなんですけど)なんでも金かねカネで、お金のことを考えるのが苦手な私にはたぶんキツい。ロマンで飯が食えたらいいのに。
第三章「美術館をもっと楽しむためのヒント」はおおむね頷きながら読みました。というか私だいたいやってたので著者さんと価値観が合うのかも。特に強く頷いたのが「答え合わせにしてはもったいない」というので、キャプションがあるとそっちに気を惹かれて作品そのものをじっくり観察することを忘れちゃうんですよね。しょうがない、すでに言語化されているものがあるならそっちを摂取した方が労力が少ない。でも去年の市博のキャプションがほぼなかった企画展で物と情報に圧倒されたので、ああいうのはやっぱりときどき実物を前に直接摂取しておかないと感性(っていうか)が鈍っちゃいますよね。あとわからないことをわからないということは恥ずかしくないし、わからないまま抱えておくことも価値なんですよね、とは某作品の過熱する解釈合戦を横目で見ながら思ったりします。まあこれはチクチク言葉かもしれないけども。
というわけで楽しい読書でした。Web主体で活動している人の本でこんなに読みやすかったのは珍しいなとも思った。同人誌なんかつくってるとしみじみ実感しますけど、Web向け横書き文章と書籍向け縦書き文章って質(方向性?)が違うじゃないですか。
近況
上でも書いたんですけど、タロット占いを少しやってみてます。元はといえば占いに縋りたいよーって呻いてたら「簡単なものなら占いましょうか?」ってお声かけいただいたんですが、個人的ドロドロ話なので知り合いには視てほしくない、あれ、私そういえばタロット持ってたな? じゃあちょっとやってみるか慣れてみるか、という感じ。とはいえまだまだカードの意味とかわかってないので引くたびにブクマしているサイトで解釈を読んでいます。取説? 英語なんだよ……。
あとフェリシモの明石国行のブルーベリーティが届きました。甘酸っぱくていい香り。甘酸っぱい明石国行……うっ……。