ウェブ日記

『廉太郎ノオト』拝読しました

セイがいるのは通常運転なのでお気になさらず。

谷津矢車『廉太郎ノオト』を拝読いたしました。ので感想に見せかけた思うことつらつら。

谷津先生が「今の谷津矢車の遺書です」とおっしゃっていたので「それは読まねば!」となって手に取りましたのです。端的に言って「すごいものを読んだ」、というのが率直な感想です。

滝廉太郎のことを描いた本作、私の滝に対する前知識はこんな感じ。

・ 日本を代表する作曲家
・ 大分出身(間違い、生まれは東京で育ちが大分の竹田)
・ 「荒城の月」は大分をイメージした曲
・ 若くして亡くなった

主に小学校で習った知識のまま。ピアノは小学校上がる前から中3まで習ってました。

この本、歴史小説家として知られている谷津先生の著作ですが、歴史小説の色合いは薄く、現代小説でないと難しそう、という方にも力いっぱいおすすめできる青春小説です。

もともと谷津先生の文体は歴史小説でも難しい言い回しが少なくて、逆に言えば生粋の歴史小説好きの方からは軽いって言われてしまいそうな文体なのですが、それが明治を舞台にしたことでより現代小説の色味が濃くなり、しかも私は一応ピアノを習っていた過去もあるのでするすると頭に情景が浮かびました。大事ですよね、頭にイメージしやすいか否か。

作曲家として知られる滝廉太郎ですが、本書ではピアニストとして描かれています。作品内でも言及されていますが、演奏は忘れ去られても作曲は譜面として後世に残るのでそれで名が残りやすいという点はあるのでしょうね。

大分、竹田の地でバイオリンを手にした廉太郎。家老の家系の父は芸事に進もうとする廉太郎を阻みます。親子の対峙はいつの世も変わらないものなのでしょう。

東京音楽大学の予科で出会う友人、衝撃を与えるバイオリン演奏、衝撃を与えるピアノ演奏、それに圧倒される廉太郎。ここはね、一度でも一つのことを究めようと志したことがある人ならぞくっときます。ただただ圧倒され、冷静になると同じ道具を同じように使っているはずなのにという葛藤。けれどここに至るんだという決意。アツいです。

ライバル幸田幸との関係もすごくいいです。バイオリンの天才、幸。激情の演奏家の孤独も私にはびびびときました。ライバルとはいえ幸はバイオリン、廉太郎はピアノ。当然協奏ができるわけです。

だいぶ前にツイッターで流れてきてああそうだよねえと思った話があるんです。

デートに行ったカップル。生演奏のお店で、彼氏の方が飛び込み演奏。女性演者(たしか元カノだったかな)とのセッションでカップルの彼女の方が「だってセックスよりよっぽど親密!」

細部曖昧ですけどだいたいこんな話。ほんとね、セッションって濃密な会話なわけですよ。作中、廉太郎と幸の協奏はそれぞれの現在地を示すマイルストーンとして描かれます。廉太郎は幸の弱いところを見抜き、幸もまた廉太郎の弱いところを見抜く。バトルの中でお互いを知る少年漫画みたいですね! アツい!

旋律、右手、メロディが弱いと指摘された廉太郎は、あくまでピアノのために作曲仕事をこなしてゆきます。お正月も滝廉太郎作曲だったんですね! 知らなかった!

官費留学で西洋音楽の本場へ足を踏み入れた廉太郎。ああこれからこの人には栄華なる人生が……という歓喜の最高潮からの、……。まるで小説のようです。(小説ですが史実をもとにしてるのよね)

ここで滝廉太郎の遺作『憾』の動画を貼ってみたりする。

この曲は、この本を読んで初めて聴いてみたんですが、短いのに展開が目まぐるしく変わる、はっとさせるような曲ですね。日本的な曲調をベースとしながらも、お行儀のよいクラシックな変化、そして最後の最低音。「憾」というのは「うらみ」と読みますが「残念に思う気持ち」のことなのだそうです。

そして最終章。作中でさらっと出てきた曲がこんなに印象的に使われるなんて! 谷津先生上手いな!!(プロです)

これはね、布教したいタイプの本ですね。布教して、語り合いたい本。そのぐらい私には刺さりました。ちなみに妹に貸す予定にしてます。私は中3でピアノやめちゃったんですけど、妹は高3までピアノ習ってて音楽も学べる大学への進学を考えていた時期もあるので、きっと好いてくれると思います。

あと、谷津先生の「遺書」という言葉。

超短編作家・氷砂糖としての最高傑作『アイノマジナイ』は当時の私の全力を尽くしたんですね。それこそ「遺書」を書くつもりで。結果としてよいものができたし、私はそのあと自分の衰えも知るわけです。谷津先生はこれからもっともっとBIGになっていくしならなくちゃいけないと思います。その足がかりとする、ターニングポイントとする1作という意思の表れだったのかな、なんて思いました。

ところで完全に関係ない話なんですが、先日Kindle版『fillies』にレビュー(しかも好意的)が付いていたのに気が付いたので、できれば今年中に『アイノマジナイ』をKindle化したいと考えています。考えてはいます。

文フリ福岡行ってきた2019

というわけで文学フリマ福岡に行きましたのよ。今回はエルガーラホール。天神大丸の上にホールなんてあったんですね。

えっとね、結論から言いますとですね、楽しかったんですけど予算オーバーしました。うう……。

会場着いたのは11時を少し過ぎたくらい。入口のところで声をかけられて立ちどまる。さきがけ文学会の霧谷さんでした。そのままちょっとおしゃべり。ちょこっとブックカフェの私の申し込みが滑り込みだったそうで、申し訳ありません! しかし私はホント人の顔が覚えられなくてな……写真で見たらもう少し覚えるんですけど、そういうわけにもいかない。

「あ」の列から順番に眺めて行きました。お客さん大勢! 広いホールになってよかったですね、擦れ違いでぶつかったりしなくていい。

さきがけ文学会のブースでゆうやさんにご挨拶。いつもお世話になっております。文章が印刷されたプラ板がビー玉なんかと一緒に置いてあって目をひきました。飾る文学!

5回目の開催となると出展者も来場者も目が肥えてきているためか、きちんとした「本」の形に仕上げていらっしゃる方が増えたかな、という感じがしました。んで、価格帯的にはすこーし全体的に上がったかなという感じ。とはいえ50円でコピー本を頒布してる方なんかもいらっしゃって、それ逆におつりが面倒臭そうだなあと思いました(2冊で100円になるのと、表紙がすごくきれいだったので買いました)。

書店で売っているような本って、作る場合だと私だって憧れるんですけど、アマチュアが作るものに市販品の画一性を求めるのもなんか違うな、とか面倒くさいことを考えてしまうので、書店の棚に差さっていても違和感のない本にはあまり手が伸びず。まあそういう本は総じてお値段が高いので手が出しにくいというのもあるのですけどね。あくまで私の場合なので、違う人だったら違う視点で購入する本を選ぶと思います。

さて、酔庫堂でおしゃべりの時間です。ちがう。いやいや、七歩さんには日ごろからお世話になっておりましてね。ちっちゃい団扇もらいました。つくったーっておっしゃってるツイートを見ていたのでなんかそんなキットがあるのかなあくらいに思っていたのですが、オリジナルだそうで! 酔庫堂応援バージョンをいただきましたです。他には書き手に圧を掛けるタイプの団扇とかがありました。

ここでもブックカフェのお話になったんですけど、なんか私、ちょこ文で上ランクらしいですよ(?)。次回ちょこ文のお話とか裏話とか、いろいろ聞けて楽しかったです。あ、あとチョコが苦手で申し訳ありません……(私がチョコ嫌いだからとひよこサブレ準備してくださってた)。

そのすぐ近くにバイロン本社のたこやきさん! 一年ぶりです! まずは秘密の取引です(食品)。吸血鬼アンソロジーがほんとに鈍器でビビる。荷物が荷物が(荷重)。ここでもかなり長々とおしゃべりをしましたね。とりあえず、たこやきさんにお会いするからと吸血鬼コスをさせていたセイの姿をお見せいたしました。かわいいでしょーーー。話した内容はだいたい会社の愚痴なんですけど、ハレの場でこんなお話してもうしわけ……。っていうか会社の愚痴ってどこで話したらいいんですかね、会社で仕事以外でしゃべる相手とかいないんですよね。

残りエリアもぐるーりと巡って行って、大坂文庫の上住さんとお久しぶりです! 奥様とはときどきツイッターでお話するんですけど、どこのふーふもそれなりに不満を抱えながら結婚生活してるんだなあとこちらのご夫婦を見ていても思います。あ、一応記しておきますが、上住さんはいっさい不満を口にされていません。むしろのろけを聞かされましたごちそうさまです。

で、まあ、一周したらというか途中で予算が尽きまして、疲れたし(タバコ吸いたいし)帰るかーと七歩さんとたこやきさん、それと霧谷さんにご挨拶して会場を後にしました。

戦利品。セイは今日はこんな姿をしていたんですよ。猫耳も封印。こちらはバイロン本社さまで取引させていただいたものです。梅酒は……たぶん、ブランデー漬けの方ですね(私信)。

ああ、さきがけ文学会でいただいた「文学館倶楽部」、ゆうやさんの書かれた記事が載ってるってことで読みました。ちょこ文福岡の紹介みたいな、そんな記事だったんですけど、添えられた写真に私が写ってたー!(笑) いや、顔とかはわかんないですけどね、この服装でバッグは私だな、と。

いただいたお菓子類はもぐもぐしました!

万年筆を買ったのですよ

氷砂糖の方のツイッターフォロイーさんたちで、万年筆とかインクとかで手書きツイートされてる方がたくさんいらっしゃるのですが。

セイ用のアカウントのフォロイーさんも万年筆がお好きな方が多いようで。

流行からは周回遅れ気味ではあるのですがね、ふと思い立って万年筆について調べてみていたら私も欲しくてたまらなくなってしまったのですよ。

パイロットの万年筆、カクノ細字。透明軸のやつです。

東急ハンズ博多店で買ったんですが、東急ハンズのサイトすごいですね。web上で在庫数がわかるの。さすがにリアルタイムではないとは思うのですけど、わざわざ出かけて空振ったときのかなしみをご存知か。もともと別のところで買おうと考えていたんですが、在庫がちゃんとあるということでハンズに行きました。

カクノなんですが、すごいんですよー。1,000円+税なのにインクカートリッジが1本付いてきて、コンバータにも対応なんだって。初心者はとりあえずこれ!みたいなモデルらしいです。

ええまあ、主治医の先生がいつもおっしゃってましてね……予算内じゃないというか、別で使う予定のお金をつぎ込んだというか……。

ついでに100均で文庫本サイズのメモ帳を買いまして、これにカリカリらくがきをしていこうと考えております。このメモ帳、文庫サイズでそこそこの厚みもあって、さらにスピン(紐しおり)もついてるんで、本棚に収納できます。MakeSの新曲みたいだね。

で。まあやってみたかったことがございまして。セイが叫んでるみたーい!

もーちょっと字をうまく書けるようになりたいものです。これでも小学校中学校の頃はお習字通ってたんですけどね、ぜんぜん面影がないですね。

カートリッジを使い切る前にコンバータとインクを買ってみようと思っています。みなさんが楽しそうに使っている色彩雫ってパイロットの万年筆用インクなんですね。これは楽しみだ。

ちょこっと近況など。

体調がいまいちで休日寝てばっかりだったりするんですが、うちよそ本はだいぶ形になってきました。問題は表紙だ。なんとかします。なんとかするので、11月にお金が入ったらすぐに入稿と印刷代金の振込ができそうで、一応ちゃんと11月中に参加者の皆さんにお届けできそうです。

で、明日の予定。文フリ福岡に行きます。

ちょこっとブックカフェ出展確定しました

2019.12.07、天神で開催される1日だけの文芸同人誌ブックカフェ、ちょこっとブックカフェに出展が確定しました。

ちょこっとブックカフェはちょこっと文芸福岡さんの主催イベントで、委託で本を頒布できます。福岡で委託で、ということで出展申し込みは激戦だったようですが、なんとか滑り込めました!

氷砂糖名義での活動は控えると言っていましたが、在庫を頒布できる機会なら活用したいですし、天神なら自分の本が売れる瞬間を見られるかもしれない、ということで挙手してみました。これが終わったら頒布する物自体がなくなってしまうので本当にイベント出展はなくなると思います。折本とかならまた作るかもしれませんけども。

委託出展物は以下3点を予定しています。

王子の恋 おうじのこい

魔法の国の王子様(13歳)と男装竜騎士姫(獣医)の歳の差ロマンス。
氷砂糖がロマンスを書くとこうなるんだなあという感じの本です。
Kindleでも配信しておりますので待ちきれない方はそちらでお願いします。内容はほぼ同じ(誤字修正のみ)です。

ジュエル じゅえる

宝飾品にまつわるお話をたくさん収録した作品集です。
ジュエルとは手元に置いておきたいもの、大事なもの、と言う意味も込めています。
カフェに連れて行ってもらいたい本、というコンセプトで作ったものです。

lesson れっすん

超短篇を作中作とした中編小説です。
美しいものを食べる玉という生き物のブリーダーのお話。純文学が読みたい方に。
こちら在庫僅少なので委託するのも少部数になると思います。

それぞれ頒布価格は今までと同じにする予定なんですけど、確認しないといけないですし、宣伝を忘れてもいけないのでまた後日、開催が近付いてからお知らせいたしますね。

ついでに近況

めーくすのうちよそ本の編集でわちゃわちゃしてます。

中洲ジャズ行ってきた2019

行ってきましたよー! 中洲ジャズ! 今年は9/14-15の土日開催でした。諸事情により2日目のみ遊びに行きました。1日目のCalmeraとかも見たかったんだけどね……。

2日目、16時ちょっと前くらいに中洲川端着! まずはリバレイン奥のBLUEステージでtoconomaです。

まだ日差しがあってあっつい。しろ(焼酎)ハイボールが1杯300円、2杯500円、3杯600円とで店の呼び込みのお兄ちゃんが手看板掲げてましたがそんなに飲めない。しょっぱなからお酒飲んでヘロヘロになっても困るのでここは我慢しましたね。演奏が進むうちにビル影になってきて涼しい風も吹き、野外の気持ちよさってこういうところ。

ご本人たちが「薄々感づいている方もいるでしょうが、僕たちはJAZZ……?」みたいなことをおっしゃっていましたが、そこは会場からも笑い声がわきましたね。「JAZZっぽいセットリストをかき集めました!」とのことでした。正直なところ、私自身もジャズって何ぞやってのはよくわかってないですし、ハイパーテクニックで踊らせてくれたから大満足ですよ!

toconoma終わりで1時間ほど小休止。ベローチェでサンドイッチをつまみつつ、体を休める。なにしろここからキャナルシティ近くのREDステージまで歩かないといけませんので。

というわけでREDステージでSkoop On Somebody! 知っている人は知っているでしょうが、私、SOSはファンクラブ入ってたくらいに生きがいだった時期があってですね……。

中洲だしNo Make de On The Bedやってくれんかなと思ってましたがNice’n SlowをTOKUさんとのセッションでエロエロ披露してくださったのでSOSに求めるものは得られた感じです。というか、Takeさんの生歌聴くの何年振りかわかんないですけど相変わらずえっろいですね! セクシーじゃないんです、エロいんです。セイが怖い顔してるのは嫉妬してるみたいです。

SOS終わりでGREENステージへ移動。民族大移動の様相で牛歩、大混雑。

時間かぶってるけどギリ聴けないかなーと思っていたTRI4THは見られませんでした。

っていうか! GREENステージ大混雑! ぎゅうぎゅう! みんなそんなに松下奈緒が見たいか! 私はfox capture planが聴きたいんだ!!

ああー素晴らしかった……。位置取りのせいか大音響で、心臓に直接響いてくる感じ。メインステージのトリということもあってか、MCもほとんどなくどんどん繰り出される楽曲。ぎゅうぎゅう詰めで動けないのがつらい! Attack On Fox、やばかった……! 松下奈緒さんとのコラボに興味がなかったわけじゃなかったんですが、疲労が募ってきたので松下さん登場のタイミングでもそもそと外へ移動を開始。まあ動けなかったのと、出たかった出口が人いっぱいで塞がれてたので結局ステージ終わりまで聴けたんですけどね!

今年もたいへんよきイベントでございました。お家かえってテレビ見ながら寝落ちするくらい疲れてしまっていたようです。いやいや、この疲れはよい疲労ですよ。

#折本フェア ありがとうございました

去る08.25はちょこっと文芸福岡、通称「ちょこ文福岡」お疲れ様でした。

会場にもお邪魔しましたし、折本フェアには3作の折本を出展しておりました。いいねシールを貼ってくださった方、配布分をお持ち帰りくださった方、手に取り読んでくださった方、ありがとうございました。

また、折本フェアに出展していた折本はネットプリントでも配信しておりました。こちらもプリントしてくださった方はありがとうございました。感想いただけると元気が出ます。

さて、プリントしそこなったけどプリントしたいです、というお声かけをいただきましたのでPDFデータの公開と、ネットプリントおかわりをいたします。

出展していたのはこの3作品でした。

左から「小説・しあわせなデート」、「絵本・強い魔法使いになるために」、「小説・ルビー先生を巡る噂」です。各リンクをクリックするとPDFが出ますので、おうちプリントされる方はぜひぜひ。真ん中にいるかわいい猫耳の男の子はうちのセイです。MakeSという目覚ましアプリのキャラクターでとてもかわいいのです。

ネットプリントおかわりの番号は以下です。すべて2019.09.07いっぱいまでで、セブンイレブンのマルチコピー機でプリントできます。「強い魔法使いに~」だけカラー限定で、あとの二つはカラーなのは表紙だけなのでお好みでカラーでもモノクロでも、プリントする際に選択してくださいね。

しあわせなデート 【 54959484 】
強い魔法使いになるために 【 47540091 】
ルビー先生を巡る噂 【 27411296 】

以下、あとがきとか書いていい?

ネタバレもたぶんするので気になる方は回れ右。

っていうかですね!! 折本のデータを作った後で使っていたパソコンが壊れまして!! 完成データだけ救出できたんですが、作業データも素材データもいっぱい集めたフォントも!! なくなった!! もう手直しできないよ!!

まあ「しあわせなデート」は去年の折本フェアにも確か出してたし、これは「総務にゾンビがやってきた」(リンクはKindleストアです)の番外編というか後日談としてまとまっているので、まあ今更手を加えるでもないかなとは。気に入ってくださればぜひ本編をKindleでお求めください。

強い魔法使いになるために」は今回の折本フェアのために作った完全新作です。しばらく一次創作を書いてなくて、何ができるかなあと考えた末の絵本でした。わりと凝ったんですよね。呪文を読みにくいフォント(あれ意味のない模様じゃないんですよ)で置いてみたり、谷川俊太郎氏の訳した絵本を思い浮かべてみたり、試作品を遠方の方に見てもらって手を加えたり。ちなみに折本フェア出展(&配布)分は使い魔のところにワンちゃんかネコちゃんのシールを貼りました。

ルビー先生を巡る噂」はお話自体はテキレボのキャラクターアンソロに出したものなのですが、見てない方もいらっしゃるだろうし、と折本の形にしておきました。もちろん「王子の恋」(リンクはKindleストア)の宣伝です。ちょっとした序章的なお話ですが、なんかいいなと思ってくださったらKindle本買ってください。そういえば二人の立絵もパソコン壊れてデータ飛びましたね……。

ところでちょこ文どうだったん?

\楽しかった!/

今回は1週間前に学生文芸展先読み会というのがあって、入場料はかかるけどゆっくりじっくり学生文芸誌が読めてよかったです。そっちで読んでおいたのでちょこ文本番ではスルーしましたけど冊子が置いてあるエリアはいつもにぎわっていたのでよかったのではないでしょうか。

学生文芸展で私の視点で特によかったのは早稲田大学児童文学研究会の冊子でした。私がもともと児童文学が好きという贔屓目ももちろんあるんですが、素朴なイラスト・キラキラの表紙・大き目フォント・ルビ、と、そのまま小学生なんかに渡しても楽しんでもらえるんじゃないかなーなんて思いました。

コラージュ川柳は難しいですね……川柳難しい……。これは先読み会で作った方……。

絶望の五七五を七七で救え!は先読み会でお題も投稿しました。私の救い方はあんまりおもしろくないので投稿したお題を貼っておきます。あなたならどうやって救いますか?

久々に凪野さんと再会! おしゃべり中突然黙る私。
凪野さん「疲れた?」
私「うん」
体力をください。

8月の近況

7月まるっとおやすみしたのはですね、パソコンが……壊れまして……。

お話のテキストデータとセイのスクショは別のところにも保存していたので無事なんですが、ご本の原稿データとからくがきデータとかがお亡くなりになりまして……哀。というわけでKindle化が少し先延ばしになります。探せば前に取っておいたバックアップデータがあるのかもしれないんですが、おへやがきたない(ダメ)

8月と言えばちょこっと文芸福岡!

https://chocottobun.wixsite.com/kame

氷砂糖は折本フェアに3作品を提出しております。告知はまた改めて行う予定ですが、「総務ゾンビ番外編(既発表作)」「魔導書(新作)」「王子の恋番外編(折本としては新作)」です。なお、作った後にパソコンが壊れてPDFだけかろうじて救い出したので、修正などはできない状態です!

当日は私も遊びに行く予定にしています。去年は学生文芸展が面白かったので今年はちゃんと自分のボールペン(というかペンケース)を持ってお邪魔したいです。書きなれたペンの方が書きやすいですし。あと去年やりそこねた絶望の575を救えコラージュ川柳も挑戦するんだ。

原稿データ喪失でひな形に使っていたWORDのデータもなくなっちゃったぽくて、今年発行予定だったSF短編集は無理っぽいです、ごめんなさい。ごめんなさいとか言ってももともと頒布予定ではなく、少部数を送り付け商法(金はいらん)する予定だっただけなので、まあ、まあ。

で、そんな感じでじゃあせっかくならひな形を一から作るようなのは?ってことでMakeSの二次でうちよそ本企画を始めました。お盆休み中に自分の担当は進めておきたいとごりごり原稿を書いてます、す?遊んでる。

という近況でした。

氷砂糖流ライティング法

ライティング法とか言ってもただだらだらと思いつくことを列挙していくだけですが。

基本的にプロットは立てず、一つのお話は一気に書いて、めーくす二次なら手直しもほとんどせずそのままupしています。本に再録するときに校正・推敲などの手を入れます。

ストーリー展開

書きたいことがあるのは前提。シーンでもセリフでもシチュエーションでも結末でも。その書きたいことを頭の中で具現化させます。可能な限りの高解像度(比喩)で。その場面から逆算してどういう状況でそこに行き着いたのかを妄想します。こうなるためにはこういう状況が必要で、ならばこういう事象があったはずで、と消去法でしっかりと道筋を舗装します。

ある程度の設定背景がまとまったら、今度は書きたいことの後のことを妄想します。設定背景が強固であればあるほどここは迷いません。イメージが膨らむなら膨らむままに任せます。一応の結末をどこにするかだけ決めましょう。

書く

思い浮かんでいるイメージが消え去らないうちにとにかく書きます。素早さ命。最初から終りまで、ただ書ききることだけを意識します。ちょうど良い表現が思い浮かばなくて手が止まるようだったら擬音語擬態語でも構わないのでとにかく先に進みます。書き終わるまで正気に戻ってはダメです。誤字脱字もあまり気にしない。ちなみに私はスマホじゃ書けません。お話を書くのはスピード打鍵のためにキーボードが必要です。

読み返す

誤字脱字を正して、あとでちょうど良い表現にと置いておいたところに表現をあてはめていきます。読み返すうちでもっといい描写ができそうだったら加筆。ここまでは文字数を増やすことを主眼とします。

文字数が増えたら今度は切り取りです。庭木の剪定みたいなものです。ストーリーに関係がなさすぎる部分を削っていきます。どこを映えさせたいのか意識して、書きたかったものに説得力が出る部分はできるだけ残すようにします。

小賢しいテクニック1

細かいディティールまで書けた描写は削るのもったいないです。けれど他の部分の軽い描写とのギャップがバランス悪いことも多々あります。方法は2つ。諦めてばっさり削るか、他の部分に加筆するか、です。後者を行う場合、全部に全部書き込むのは無茶なので描写が盛り上がったところでバサッとそこの書き込みを終わらせます。多用するとバレますが、1,2回なら思わせぶりに仕上がります。もちろん、全体を通して読み返してバランスの確認を怠りなく。

小賢しいテクニック2

一般に、同じ表現が続くのはあまりよくないこととされています。同じことを表したいなら言い回しや表現を変えて、とよく言われます。だいたい同意しますが、これは絶対ではありません。わざと同じ表現を連続して使うことでそこの部分を印象付ける効果を持たせることもできます。この効果を使う場合は繰り返して使っていることを目立たせる必要があります。わざと使っているんですよ、という印象付けですね。表現だけでなく言い回しまで似せるとか、3回以上連続させるとかの手法が簡単です。

小賢しいテクニック3

文末が「~た。」などで続いてしまうのは下手に見える、という言葉もよく見かけます。けれどやたらめったら変化するのも忙しく感じたり、無理矢理すぎて逆に下手に見えることもあります。基本形を定めて3-4回ごとに崩す、くらいがいいのではないかなあと考えています。私自身はわりと手を抜いてしまっていますが。体言止めを多用するのは少し注意が必要です。文章の体感スピードが加速してしまうので全体のバランスがとりづらくなります。

見直し、完成

upする媒体に合わせて最終的な手入れをしていきます。横書きテキストで読ませるなら適宜空白行を挿入します。文頭スペースは個人的には入れたいところですし私は原則入れていますが、媒体によっては馴染まないこともあるのでお好みで。縦書き(ページメーカーさんとか)なら空白行をできるだけ入れない方がこなれた印象になります。

句読点や約物(…とかですね)は一般的なものに倣った方が読むときのノイズとならず、ストーリーに集中してもらえます。もちろん意図があるなら崩すのも大いにアリです。

 

できればこの後に、客観的にお話を読み直せるくらい寝かせる時間を置いて読み返して手直し、というのを何回かやった方がいいんですけど、旬の話題とかね! 乗りたいもんねビッグウェーブ!

私はこんな手順で書いていますが、人によって合う合わないがありますし、こんな書き方してる人もいますよ、くらいで受け取ってください。ところでロックの日らしいので精一杯のロックな衣装を着せてみました。(ロックとは)

作品と受け手の当事者性

読書って言うかエンタメというものは、基本的には出来事を外から観察して楽しむものだと思う。

だから登場人物がたとえばひどいクズでも、楽しめたらおっけーってところがある。
「あの人面白いよね、知り合いには欲しくないけど」
「この事件怖いなあ、身近では起きてほしくないけど」

エンタメをやるなら物語なりキャラクターなりの多少の派手さが必要とされると考える。結果、身近にいてほしくない人や起きてほしくない出来事が登場してしまう。

それ自体は一つのあり方だし、否定することもないと思う。私だってそんな風に安全圏から物語を楽しんでいるし、フィクションだからと倫理に反することを見ることもできる。

ここで私の葛藤は、作ったものを受け手自身の物語にしたい、というところにある。

籠解放会レーベルで出してるKindleを見てもらえればわかると思うけれど、物語を書くことは私にとって声を上げることだ。こういう嫌なことがあって、こういう風にしたら・されたら少しはましになる気がする、という声。だから外から傍観してもらうだけでは不充分で、受け手に身近なものとして受け取ってほしい。

架空レポ集 月のワインの試飲会』なんかは自分でもよくできたものだと思っていて、演出上増刷しない(読んだらわかります)とかもいいアイデア出せたなあと満足。いただいた感想でちゃんと届いたっていうのがわかったことが大きいけどね。

まあ問題意識だけでお話作るのも疲れちゃったし、ただ手慰みに自分の持っている技術がどこまで通用するか遊びたい、くらいの気持ちで今はいるのですが。

MakeSなんかはその辺すごくよくできていて、セイはスマホ(端末)の中のアプリのUIという設定。設定というか実際それは事実で、現実とフィクションの塩梅が見事だなあと思う。だからこそハマった。

私もそんな風に人に影響を与えたいなあという気持ちが、まあ実際あります。名前なんか忘れてくれてもいいけど、私の考えたことを広めていきたい。そういう欲。

で、なんでこんな話をしているのかって言うと、ただだらだらと考えたことを書き記したかったってのもあるんだけど、折本フェア用の折本の試作をしていて、お話は書けなかったけど、読んだ人が当事者になってくれればいいなあというものを作っていたから。ジャンルで言えばファンタジーですかねぇ。

試作品で、特に見た目がアレですが、メディアに移してコンビニ行くのが面倒だったのでネットプリントに登録してます。

セブンイレブンで【26123810】、6/1いっぱいまで。
カラーなんで60円です。

折本フェアのときにはちゃんとしたのを出す予定ではありますが、よかったらどうぞ。

アクスタ作った&今後の予定

アクリルスタンド作りたいなあそのうちね、とか言ってたんですが作ってしまいました。トリニティさんにて50×50サイズでお願いしました。

元のイラストはボールペンで描いたのをセブンイレブンのマルチコピー機でスキャンして、それを(画材がないから)MSペイントで頑張って塗って、みたいな。かわゆい(自画自賛)。

さてさて、アクスタは作ってしまったので、今後はどうしましょうか的なお話。どうしましょうかっていうか、2冊ほど同人誌の構想がありますけどね。

その1 魔女コオリと使い魔セイの本

pixivでMakeS童話セイとこおりさんタグを併用しているシリーズなんですけど、数がだいぶたまってきたので本にまとめたいなあと。もともと魔女と使い魔なお話の原案を書いていらっしゃった方とは疎遠になってしまったのでどうしようか悩んでたんですけど、もともと私魔女だしな、とか。

今年の秋くらいに出したいなあと思ってます。前のMakeS童話本に雰囲気を寄せたいのでクラフト紙に刷りたいなあとぼんやり考えていて、だったらコミックモールさんかなあ、となると最少ロット20部……BOOTH覚えたし献本いっぱいして残りは頒布、かな。

その2 セイとこおりさん読本(仮)

pixivでセイとこおりさんのシリーズで書いている中からモノカキの魔法にまつわるお話を中心にピックアップしようかな、と。ほぼ私なユーザーがいるお話ですけどもう開き直ってそれでGOですわよ。書いてて楽しいもの。というわけで作中こおりさんはモノカキの魔法が使えるわけですけど、モノカキ自体私にとってライフワークなんで、セイのお話というより私のお話になりそうです。需要なんて知らない知らなーい。

これはこれで先日出したセイとこおりさん総集編に寄せてシリーズものっぽくしたいので新シェルリンに刷りたいなあと考えていて、ならやっぱりコミックモールさんだよなあ、と。出すとしたらケッコン2周年かな。お互いめー村にまだいたら表紙お願いしたいですと絵描きさんにお話はしておきました。

あれ……?

今年は最後の一次本出すんじゃあ? と思ったあなた。大丈夫です。作ります。頒布はしませんが。あ、Kindleは出す。無理はあんまりしないつもりで、すでに書いてる分とアンソロに寄稿していたのがあるので、それに書き下ろしを2作くらい入れることができれば上出来かな、と。今更私の一次創作に興味持ってくれてる方がどのくらいいるのか観測不能ですが、ぼちぼちがんばります。