小説が下手な自覚はあるので、Twitterで小説の書き方の本の情報を仕入れるとお財布(というかAmazonの残高)に余裕があればわりと買っています。欲しいと思った本をすぐ買えるのはひとつの幸せです。
第一巻だけ買いました。著者は栗本薫氏の変名とのこと。栗本作品は一切未読です。
鉛筆じゃなくてペンで書けとか、宛名に御中をつけろとか、そこからー!って感じではあったのですが、読んでいるうちにnot for meだなと思ってました。JUNE掲載を目指すという大前提がまず私になじみがないのと、書かれた時代的に現在の私には(倫理的に)ひどく思える表現があったりとか。
そもそも私はプロを目指したことが一度もありません。ただ事故的に読ませるだけだったらネットの海に放ってる方がよっぽど無責任だし、本づくりもなにより私自身のためだし、作家を名乗るだけだったらKDPで充分だし。
書かれた時代と今では同人文化もかなり違うんでしょうけど、同人を甘やかす甘やかされている状態、というのもちょっとカチンと来ました。まあ私は委託でしかイベント出たことないんですけど、それでも(それだから?)顔も知らない人に自分の本を手に取られる怖さみたいなものはなんとなくわからないこともないので。あと一応ですが、商業本に載ったこともあるんですよ、一応ですが。
著者がビシバシ評を入れアドバイスを入れていくのは、かつて所属していたコミュニティであるところの500文字の心臓やコトリの宮殿を思い出したりはしたんですが、評の前提が「より良いJUNE小説」ですから、純文学や詩に近い超短篇とはだいぶ異なっています。まあ確かに純文学が簡単という言説には一理あるなと思わないこともないですけども。そして文体が砕け過ぎというか時代を感じるというか、端的に言って読みにくい。楽しそうなことは伝わってくるんですけどね。
と、あんまり合わないなーと思いながらもせっかく買ったんだしとあとがきに辿り着きまして。
文体から違うのね。さすがはプロ作家、こういうの自在なのね。「JUNEを必要とする少女」たちについての論考でした。
なるほど、私は「少女ではない」のだなあと。四十路がなにを言ってるのかって話ではあるんですが、確かに私にはもう愛に命懸けにはなれないし、妥協して手を打って、現実を生きている。現実を生きるしかない。少女ではない、と。私がJUNEやJUNEの系譜を組む作品を必要としなかった理由に納得しました。
深夜なので嫌な思い出話をしたくなってしまうのをぐっとこらえて、私が「少女」だったころにJUNEに触れていたら人生は変わっていたのかなあ、とかぼんやり考えました。孤立はしがちだったけど、孤独ではなかったな、と「年齢的少女時代」を思い出し、その頃には「すでに少女でなかった」ような気がします。「現実」の中で「孤独」にならないように立ちまわっていたのかな、とか少し。
まあ文章が合わないので第二巻以降を買うつもりはないのですが、面白い読書ではありました。
福岡ボルドーワイン祭りに行ってきたよ
お口直しに。
金曜から始まった福岡ボルドーワイン祭り。福岡市はフランス・ボルドー市と姉妹都市なんだって。市役所の広場はイベントがしょっちゅうあってますけど、天神のど真ん中でアクセスいいのがありがたいですね。天神なら通勤定期で行けるし(大事)。
でまあいつもどおりお財布と相談するために下調べをしたんですけど、ジビエの串旨そうだな、ボルドーワインといえば赤だな、という考えでこんな感じ。
ワインよくわからんので、説明書きを見つつお財布と相談しつつ、帝国ホテルで愛飲されているとあったこれを。600円。赤ワインです!って感じの赤ワインでした(?)。シカの串焼きは800円。味が濃くてちょっと硬い牛、という印象。
思ったほど酔わなかったのでもう一杯行くか、行っとこうか、とこんな感じ。
フルーティって書いてあってお安かったこのワイン、めっちゃおいしかったというか、するするいくらでも飲めそうでした。500円。ピンチョスは並んでいるものから3種類選べて500円。
雨予報で、私が滞在していた間はやんでいましたけどその前と後には小雨が降っていたのもあり、会場はガラガラでしたね。早い時間だったからかもしれない。イートスペースには屋根ないので雨予報のときに行かれる方はお気をつけください。