カキモノのスタンス

連続でこんな記事アップして誰が楽しいのか知りませんけど、ここは私のホームだし、書いたらたぶんすっきりするので。

KDPで全世界に作品を公開しておきながら言うのもアレではあるんですが、私は自分の著作を広く読まれたいわけではないんですよね。まあもともと広くウケるタイプの作風でもないので酸っぱい葡萄に見えるかもしれませんが、一応スタンスとしては届く人のところに届けばヨシ、という感じです。

届く人って言うのは例えば仲良くしてくださっている同じ趣向の人だったり、私が何かを伝えたい相手だったり。

KDP、別に日本だけで公開とかもできるんですけど、全世界で公開しています。ちなみに日本以外ではそこで設定できる最低価格にしてあります。まあ籠解放会レーベルの電子書籍は日本でも最低価格なんですが、魚と飴ブックスレーベルの電子書籍はあんまり安売りしたくないのでちょっとだけ高いです。自販機でコーラ買うよりは安いけども。

だいぶ前のことになるんですが、法事で親戚が集まったことがありました。あまり顔を合わせたことのない従姉と話していて「趣味で小説を書いている」という話になり、「こおりちゃんは小説家になりたいんだ~」と言われてなんだかもやもやしました。小説家。なりたいかと言われたらNOです。趣味だから書き続けられているし楽しめている、そう思います。

私が初めてお話、お話のようなものを自発的に書いたのは20歳のときでした。精神科病棟に入院していて、手紙を書く練習と暇つぶしらくがきのために、と父に自由帳を買ってもらい、それに拙い童話を書きました。もう自由帳は処分しましたが、この童話自体はちょっとだけ手を加えて初めて作った同人誌に収録しています。

今となっては書いたときにどんな気持ちだったかは思い出せません。ただ、このお話を読み返すと当時の私を抱きしめてあげたくなります。氷砂糖作品のエッセンスが詰まった哀しくて優しいお話なので。

バラしてしまえば公募に出したことはあります。でも、小説家になりたくて出したわけではなく、選者に読んでもらいたかった、というのが正直なところです。まあ一次落ちだったのでそんな夢は儚く散ったわけですが。

私は元来寂しがり屋です。ちょっと最近かまってちゃん活動がうるさくなってますが、まあ素を出すとこんな感じになってしまいますね。

書いて、届けたい人に届けて、届いたことを確認したい。

あわよくば書いたという活動を褒めてほしいし、技術やセンスを褒められたいし、そこに込めた考えについて(できれば良い方の)反応が欲しいです。でも、根底にあるのは、届けたい人に届いてほしい、私の物語を必要とする人に必要とされたい、というものです。

かなり傲慢ではあるんですけどね。私は宣伝が苦手だし、予測できない反応をもらうとたじろぎます。広める努力を怠っているので、私の知らない私の物語を必要とする人には届かないと考えるのがたぶん正しいです。でも、もし何かの拍子に気にしてもらえたら、読むまでのハードルはできるだけ低くしたいと思っています。

kindleだったら広く使われているプラットホームで、かつ在庫切れの心配はないですし、二次創作でもわりと多くの本で無料のPDFを公開しているのはそういうわけです。

そんなわけで、カキモノのスタンスの話でした。ちなみになんですが私の電子書籍、なぜかドイツで数冊売れています。なぜ……? いや、嬉しくはあるのですが。