名刺小説02

 

煮出した甘い想いは

ゆっくりとゆっくりと濃縮される。

コンペイトウになって空に輝くものもあれば

さらさらと紅茶に流れ落ちるものもある。

わたしは。

わたしは何も取り込めないまま

愚直に純化を進めてしまって

孤独な岩のように立ち尽くし

今、

ここに、

いる。

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